水曜日の12時は1週間の半分です。

仕事を通して得た気づき、読書記録などを。

苦手だった彼女

直属の上司がわりと苦手だった。
言葉の選び方が直接的で、思っていることをそのまま口に出す傾向があるところや表情を取り繕わないところ、そしてそのことが、ときにとても威圧的に感じさせることを苦手に感じていたのだ。
実際、なかなか珍しいタイプだと思う。

大抵の女性同士の会話って、相手がどう思っているのかにとても敏感で、相手をおもんばかってなんぼみたいなところがあるとわたしは思っている。共感、共感、共感を重ねて、中身は深まらなくとも不快ではない、むしろそれに心地よさすら感じるというのが私の思う女性同士のそれである。
しかし、わたしの上司は、彼女らのような人ではない。とてもストレートなのである。例えば、誰かが彼女の期待に添わない行動をしたら、「なんでそんなことをしたのか」と責めるような目で見て、詰問する。悪気がないのだとわかるまでに3か月の時を要した。
相手のことをおもんばかり、相手のプライドを傷つけないように気をくばる。そしてそうすることによってできれば、相手を自分の思うように動かそうとすることは、いわゆるコミュニケーション能力と呼ばれるものだろう。しかし、それは一方でとても打算的な行為だと思う。
今では、まっすぐで、正直で、それがゆえに時に不器用とさえ思える上司に対して単純に親しみを抱いている
私の職場ではプライベートのことを話したり、深い話をするわけではない。しかしみなが毎日本気で働いている職場だとは胸を張って言えると思う。そんな職場では、それぞれの個性、人間性を嫌という程知ることができるものだと感じている。なんだかそれがとても面白いことに思える毎日。